2012年3月29日木曜日

三軒目のドラキュラ/上野瞭・著

夫・慶、妻・恭子、息子・励、娘・千洋の家族崩壊の話。千洋はある朝駅のホームで中年男からいんねんをつけられ、その後も何度と無く駅で待ち伏せされ、ノイローゼになる。それをみた励と慶は、中年男を取り押さえ、そのはずみで励はその男をホーム下に転落させてしまう。一方慶は、その男が上司であることがわかる。事件は公となり、3人とも学校や職場などから自宅謹慎となるが、恭子を心配させまいとして、いつも通りの通勤・通学を演じる。恭子も自身にトラブルをかかえていた。ボランティアで老人介護を行なっていたが、その一人の老人・吉元に言い寄られ、しつような誘いに逆ぎれ状態となり、ホテルに同行する。しかし、吉元はセックスの最中に死亡、こちらは事件にはならず、家族は恭子のトラブルを知らずじまい。やがてそれぞれに立ち直っていく過程において、家族の大切をわかり始める。

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